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契約不適合責任とは? -その内容とマンション売却時に免責できるケース-

コラム

1.契約不適合責任とは?

2.マンション売却で免責にできるケース

3.まとめ

いざマンションを売却しようと考えたとき、「契約不適合責任」という言葉を聞くことがあると思います。

→「マンションを売却するときに知っておきたいこと」
https://reallink.co.jp/column-5/

普段の生活では耳にしない言葉なので、少し難しく感じるかもしれませんが、
マンションに限らず不動産を売却する際にはとても重要なことなので、
今回の記事を読んでいただき、しっかり内容をご理解いただければと思います。

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1.契約不適合責任とは?

契約不適合責任とは、売主が買主へ引き渡した物件が契約に適合していない場合に売主が買主に対して負う責任のことをいいます。

契約不適合責任は、民法改正により2020年4月より施行されています。
それまでは「瑕疵担保責任」という名称でしたが、「契約不適合責任」に変更され、売主が負うべき責任の範囲が広がりました。
瑕疵担保責任で対象となるのは、契約時に気づかなかった「隠れた瑕疵」でしたが、
契約不適合責任では「契約内容に適合していない状態のもの」も対象になります。

契約不適合責任で買主が主張できる権利は、以下の5つがあります。

(1)追完請求

追完請求とは・・・
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、
買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。
例えば、引き渡された物件が契約に適合しない場合、物件の補修を請求することができます。

(2)代金減額請求

代金減額請求とは・・・
上記(1)記載の追完請求を売主側が実行しない場合、買主は次の方法として、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができます。
相当期間補修請求したにも関わらず、補修されない場合は代金の減額請求ができます。

(3)催告解除

催告解除とは・・・
催告解除は、売主が買主に対して(1)追完請求(2)代金減額請求等を履行しない場合、買主は期間を定めて履行を催告し、
その期間内に履行されない場合には契約を解除できる権利です。
例えば、買主が雨漏りや漏水被害の補修請求を催告したにも関わらず、
期間内に補修がされない場合や、代金の減額請求にも応じない場合は契約を解除できます。

(4)無催告解除

無催告解除とは・・・
次に掲げる場合には、催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができます。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、
残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。

例えば、買主が補修請求したにも関わらず拒絶した場合は、無催告で契約を解除することができます。

(5)損害賠償

損害賠償とは・・・
契約不適合によって発生した損害を売主に請求できる権利です。
例えば、売主に責任があるために契約不適合な場合は損害賠償請求ができます。

以上、契約不適合責任の5つの内容を簡単にご説明させて頂きました。
なお、責任を負う期間としては、買主が不適合を知ったときから1年以内に売主に「通知する」となっています。
買主側は不適合を知ってから、1年以内に通知すればよく、期間内に行使する必要はないということです。

続いて、契約不適合責任の免責について見ていきましょう。

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2.マンション売却で免責にできるケース

前項までで契約不適合責任の内容を解説させていただきましたが、売主にとって大きな責任だと感じた方もいらっしゃると思います。
ただ、契約不適合責任を免責にできるケースがありますので、解説していきます。

(1)契約で免責特約を入れる

まず1つ目が、買主の了承を得て契約不適合責任を免責してもらう方法です。
マンション売却時に契約不適合責任免責であることを条件にするのです。
そうすれば、契約不適合責任免責でもOKな買主としか契約しなくても良くなります。
ただ、デメリットもあります。
契約不適合責任免責なのは物件に何かあるのかと買主に不安を与えてしまう点です。
その結果、値段交渉などの条件交渉が入ってしまうことも少なくありません。

(2)不動産業者買取の場合は免責

もう1つは、不動産買取業者に買ってもらう方法です。
買取業者は不動産のプロなので、契約不適合責任が免責でも購入してもらえることがほとんどです。
また、提示された金額で納得すれば、売買契約もスピーディーに行うことも可能です。
デメリットとしては、一般的な相場に比べ価格が安くなりやすい点があります。
ただ、契約不適合責任のまま、一般の方に売却し後々大きな補修などが発生するリスクを考えれば、メリットも大いにあるでしょう。
また、買取業者へ高く買い取ってもらう方法として、市場に出す前に買取業者に価格提示してもらうことです。
市場に出てしまった物件に比べ、水面下物件は希少性が高いため、不動産買取業者へ声をかける場合は、市場に出す前にしましょう。

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3.まとめ

今回は契約不適合責任について解説しました。
難しい用語などありますが、売主にとって重要な責任であるため、内容を理解いただければと思います。
また、弊社ではマンションを直接買い取らせて頂くため、「契約不適合責任」が免責となります。
不要なトラブルを避け、迅速にマンションを売却したいとお考えの方はぜひ弊社までご相談ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。